アメリカでは物価が上がっていると言われますが、今回はビックマック指数での比較、実際の店頭価格での物価比較を行い、アメリカの物価が日本と比べてどの位高いのかをご紹介します。
結論としては、アメリカのビックマックは日本の2倍、アメリカで売られている生活雑貨は日本のほぼ2-3倍で販売されていました。それでは、具体的に全体を指数で比較、実際の店頭の販売価格両面から価格をみていきましょう。
私たちは、現在約7年間にわたり、お客様がアメリカで商品を販売するにあたり必要な、貿易、物流、ECをサポートして参りました。今回は、その事業の経験、知識に基づき解説します。無料のご相談はこちらまで。
ビッグマック指数での物価比較
今回は、日本と比較してアメリカがどれだけ高いのか、ビッグマック指数を使って比較します。ビッグマック指数とは、英国のエコノミスト誌が1986年から毎年発表している経済指標(*1)です。世界で共通して販売されているマクドナルドのビッグマックを基準にして、各国の物価水準や為替相場を比較していくという原理になります。今回比較したところ、日本は他国と比べて、ビックマック指数がかなり低く、アメリカの100%としたところ日本は54%であり、アメリカのビックマックは日本の約2倍になることが分かります。 (図表1)
図表1 各国のビックマックドル建て販売価格(2022年6月時点)
出典 The Economist
シャンプー、歯磨き粉、絆創膏など、生活消費財の価格比較はこちらの記事から
店頭/ECでの物価比較
次に、実際にお店に行き、日本の商品との物価の違いを検証してみます。
今回はアメリカの大手総合スーパー、ターゲットで生活雑貨について、実際に店頭に並んでいた商品と、日本と比較的同類の商品を比べています。13品目の平均で、日本の価格よりアメリカの方が97%高いことが分かります。また、すべての商品で日本より高く、2-3倍の商品が数多くありました。(図表2)
図表2 店頭での物価比較
*アメリカ 大手総合スーパー ターゲット(ハワイ) / 日本 各種ネット価格(下記参照) 2023年6月調べ
・マグカップ
$3=¥429
$1=¥143(6月25日時点)で換算しています。シンプルなマグカップは1つ¥429で売られていました。同じようなマグカップをニトリの公式サイトで調べたところ、¥199だったためアメリカで買う方が2倍近くの値段になることがわかります。シンプルで使いやすいデザインですが、実際に手に取ってみたところ少し重たく感じたので、普段使いをするには少し使いづらそうだと感じました。
※日本での販売価格
・お皿
$4=¥572
こちらもシンプルで普段使いしやすそうなお皿を比較対象に選んでみました。日本円にすると¥572でした。日本のニトリで同じようなお皿を調べてみたところ、¥299で購入できることがわかりました。マグカップ同様、シチュエーションを問わずに使えるデザインですが、重たさは少し感じました。
※日本での販売価格
・ワイングラス
$3=¥429
食事のお供にしたいワインを入れるワイングラスの値段も調査してみました。アメリカでは、1つ¥429で購入することができ、日本のニトリでは2個セットで¥599、1つ¥300弱で購入することが可能でした。ワイングラスはアメリカの方が若干高めのようです。
※日本での販売価格
・キッチンタオル
$6=¥858
キッチン周りに必須なキッチンクロスは、4枚セットで¥858でアメリカでは売られていました。日本のニトリを参照したところ、同じく4枚セットで¥219でだいぶ安く売られていました。手触りは少しごわついていたので、日本の方が質は良さそうです。
※日本での販売価格
・テーブルランナー
$27=¥3,861
テーブルを華やかに彩ってくれるテーブルランナーは、アメリカでは¥3,861で購入可能でした。日本のニトリで同じような商品を比較したところ、¥2,490で売られていたので、約¥1,000ほど、アメリカの方が高く売られていることがわかりました。
※日本での販売価格
・ソープディスペンサー
$12=¥1,716
元のハンドソープの容器よりも、おしゃれなソープディスペンサーに移し替えた方が見栄えが美しくなりますよね。石鹸の残量がわかりやすい透明なソープディスペンサーはアメリカでは、¥1,716で売られていました。対して、日本のニトリでは同じようなソープディスペンサーが¥799で購入可能。アメリカのソープディスペンサーはプッシュに若干力が必要だったので、日本の方が使いやすさと価格で勝るかと思います。
※日本での販売価格
・カトラリーセット
$15=¥2,145
ナイフ1本、スプーン2本、フォーク2本の合計5本付いたカトラリーセットは、アメリカでは¥2,145で売られています。ニトリでは、ミニスプーン2本、大スプーン2本、ミニフォーク2本、大フォーク2本の合計8本セットで、なんと¥599で購入可能!カトラリーの本数も多く、値段も安く買えてしまう日本と比べて、アメリカはやはり高いですね。
※日本での販売価格
・調理スプーン
$6=¥858
調理時に必要な調理スプーンは、アメリカのショップでは¥858でした。日本で似たような商品を購入しようとすると、¥399で購入が可能。アメリカの方が3倍弱の値段で売られていることがわかりました。
※日本での販売価格
・フライパン
$21.59=¥3,087
料理に欠かせないアイテムがフライパン。アメリカでは¥3,087で買うことが出来ました。一方、日本のニトリで同じ大きさのフライパンを買おうとすると¥1,190で購入可能でした。
※日本での販売価格
・3段収納ケース
$55.99=¥8,006
洋服の整理によく使用するのが3段収納ケース。アメリカでは¥8,006で買うことができます。対して日本のニトリでは、なんと¥3,990で購入可能でした。アメリカで買うと断然高いことがわかりますね。
※日本での販売価格
・収納ボックス
$8=¥1,144
洋服をしまっておくのに便利な収納ボックスは、アメリカでは¥1,144で売られています。一方、日本のニトリでは同じようなボックスがローラー付きで¥699で売られていました。
※日本での販売価格
・シューズラック
$21.59=¥3,087
シューズが増えてきた時にあると便利なシューズラック。アメリカでは¥3,087で買うことができ、日本のニトリでは¥2,990で購入することができました。
※日本での販売価格
・ハンガーラック
$52=¥7,436
洋服はもちろん、バッグやマフラーもかけることができる便利なハンガーラックは、アメリカでは¥7,436ほどの価格でした。日本のニトリを見て見ると、同じようなハンガーラックが¥5,990で販売されていました。
※日本での販売価格
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まとめ
今回は、ビックマック指数、及び実際のお店での価格調査で物価を比較し、以下のような結果となりました。
●ビックマック指数では、日本はアメリカと比較して約半額となり、日本の数値は他国に比べて低いことが分かりました。
●生活雑貨の店頭調査では、13品目の平均で、日本の価格はアメリカの約半額であることが分かります。また、すべての商品で日本より高く、3倍を超える商品も多くありました。
アメリカの物価は日本と比べてかなり高いですね。ただし、アメリカでビジネスを始める場合、大きな売上も期待できるということでもあります。
なお、当社トレードポータルでは、アメリカ向け越境ECに必要な、物流、EC立上げ、現地法人設立、のサポートをしております。
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*1 TheEconomist/big-mac-data
https://github.com/TheEconomist/big-mac-data
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