Day: September 22, 2024


  • 越境ECで注意すべき法律と規制(アメリカ編)

    越境ECで注意すべき法律と規制(アメリカ編) アメリカで越境ECを始めるにあたり注意すべき法律や規制は何か? アメリカで販売を禁止/規制されている商品、知的財産権、プライバシー保護法、返品ポリシー、製品ラベル、ADAに対する対応が知りたい。   本記事ではこんな悩みに対して解説します。   私たちは、現在約7年間にわたり、お客様のアメリカ向け貿易、物流、ECをサポートして参りました。お客様の成功事例、失敗事例、日々の運用での経験を交え、アメリカでのECビジネスに役立つ情報を解説しています。     目次 1. アメリカの越境ECにおける法律と規制の重要性 2. アメリカで越境ECを始める前に知っておくべき基本情報 3. 商品に関する規制 4. 知的財産権とブランド保護 5. デジタルマーケティングとプライバシー規制 6. 消費者保護法と返品ポリシー 7. 製品ラベル・表示に関する規制 8. 障がい者への対応 9. 法的リスクへの対策 10. まとめ   1. アメリカの越境ECにおける法律と規制の重要性 アメリカ市場に参入する際、法律と規制の理解が不可欠です。アメリカは州ごとに異なる法律があり、連邦法と州法の両方を順守する必要があります。これを無視すると、罰則を受けたり、ビジネスの信用を損なったりするリスクがあるため、十分な事前準備が求められます。   2. アメリカで越境ECを始める前に知っておくべき基本情報 2-1. アメリカの法律体系と州ごとの違い アメリカでは、連邦政府の法律(連邦法)と各州の法律(州法)が並行して適用されます。これにより、同じアメリカ国内でも州によって異なる規制が存在します。たとえば、カリフォルニア州では消費者保護や環境保護に厳しい規制があり、ニューヨーク州ではプライバシーに関する法律が強化されています。事業者は販売を行う各州の法律を確認し、従う必要があります。 2-2. アメリカの消費者保護に関する基礎知識 アメリカでは、消費者の権利が非常に重視されており、消費者保護法が整備されています。特に、返品や返金に関するルールが厳しく、事業者は消費者に対して明確な返品ポリシーを提示することが求められます。また、商品が誤解を招くような形で販売されていた場合、訴訟リスクも伴います。これに対応するためには、消費者に対して透明性のあるビジネスを行うことが重要です。   3. 商品に関する規制 3-1. 禁止商品と制限商品 アメリカには販売が禁止されている商品や、特別な許可が必要な制限商品が存在します。たとえば、武器や薬品、アルコール、たばこ、動物製品などは厳しい規制を受けており、違反すると重い罰則が科せられることがあります。販売する商品がアメリカの規制に該当しないかを確認することが大切です。 3-2. FDA(食品医薬品局)の規制 アメリカで食品、医薬品、化粧品などを販売する場合、FDA(Food and Drug Administration)の規制に従う必要があります。これらの商品は厳格な品質基準とラベル表示規定が設けられており、輸入される前に製造工場(食品施設)をFDAに登録、輸出の際にはFDAに対し事前通知を行う必要があります。…