
アメリカ向け越境ECを始めるにあたり、コストをミニマイズし、サービスレベルを向上させる倉庫を選定するポイントは何だろう。
余分な費用が掛かったり、お客様に不満を感じさせないために、どうしたらいいだろう?
本ブログでは、このような悩みに対応致します。
これを読めば、貴社にあったベストな倉庫を選び、誤った倉庫を選んでしまったなどという事態が防げます。
私たちは、現在約7年間にわたり、お客様のアメリカ向け貿易、物流、ECをサポートして参りました。お客様の成功事例、失敗事例、日々の運用での経験を交え、アメリカでのECビジネスに役立つ情報を説明しています。
目次
1.倉庫の立地
2.倉庫の種類
3.倉庫の構造
4.料金形態
5.倉庫の運営品質
6.システム
7.まとめ
1. アメリカ向け越境ECにおいてなぜ倉庫選定が大切か
アメリカ向けの越境ECは、中国などアジアへの配送に比べて長距離の輸送が必要になります。
従い、コスト、輸送日数が大きくかかり、収益性、サービスレベルに大きな影響を与えます。
倉庫の選定は物流の根幹に関わるため、アメリか向け越境ECにおいては非常に重要なポイントです。
2.日本に倉庫を置くべきか、アメリカに置くべきか
まずは、倉庫を配置する国です。
結論から言うと、多くの場合アメリカに倉庫を置いた方が、コストを削減でき、輸送日数も短くなるのでお客様へのサービスレベルも各段に向上します。
多くの場合、アメリカの方が日本よりも物流費は半額以上安くなります。
詳しくはこちら
3.アメリカ倉庫を置く場合の倉庫の立地
倉庫の場所は配送日数、費用に大きな影響を与えます。
ニューヨークからロサンゼルスまでの距離がどのくらいか知っていますか?
実は、NYからLAまでの距離は東京からミャンマーまでの距離に匹敵するほどの大きさがあります。
トラック輸送の場合、貸切車両で5日~7日、混載便で1週間~数週間かかります。
決して東京―大阪間位ではありません。
したがい、東海岸にお客様がたくさんいるのに、西海岸の倉庫を置いては、毎回長距離トラック輸送が必要となり大きなロスとなります。
一般的には、倉庫は消費地に近い方がトータル輸送費、お客様からの満足度は高くなると言われ、お客様の分布に合わせて倉庫を設置する事が重要です。
その場合に参考になるのが、人口分布です。
アメリカの人口は、東半分に約80%集中していると言われております。
西側は、山脈や砂漠が多く人が住めない場所も多いためです。
そのため、アメリカ人全般に販売を検討されている場合、売上も概ね人口分布に比例するので、倉庫は東側に置く方が有利です。
一方、アメリカ在住のアジア人は、西側、東側に各50%在住していると言われ、アジア人を対象とする場合には、西側に置いた方が有利になります。
2. 倉庫の種類
各倉庫、多種多様な倉庫があり、各倉庫で得意な取扱い商材があります。
例えば、E commerceに慣れた倉庫、パレットでの取り扱いに慣れた倉庫、大型機械、重量のある商材を取り扱う倉庫、冷蔵/冷凍倉庫など多種多様です。
慣れていない商材の取り扱いには、ミスが発生しやすかったり、そもそも取り扱えなかったりと言う事も発生します。
従い、自社の商品が検討している倉庫にマッチしているかどうか事前に確認する必要があります。
倉庫を選ぶ前に、取扱っている客先や商材等をヒアリングしておく事は重要です。
3. 倉庫の構造
倉庫の構造は、天井高が高く、1階建て、トラックバースが広く作られていることが特徴です。
天井高は、最新の倉庫では11m程度が一般的で、日本の約2倍の高さがあります。
従い、高さ方向を有効活用する事で、同じ面積でも2倍保管できます。
また、トレイラーやコンテナは、配達後トラクター(運転席)を切り離して、後日取リに来る事も多々あるため、トラックバースが多い方が好まれます。
4.料金形態
保管の料金形態は、1.ケース単位、2.パレット単位、3.面積単位(平米単価、スクエアフィート単価)等があります。
在庫量が少ない場合には、「1.ケース単位」、在庫量が多い場合には、「2.パレット単位」が得です。
面積単位は、倉庫を丸ごと借りる場合に主に用います。しかし、将来在庫が減った時には割高になります。
また、倉庫によってはミニマム費用が設定されている場合も多くあります。在庫や出荷量が少なくなった場合、余分に費用を払わなければならなくなる場合もあるので、注意が必要です。
5.倉庫の運営品質
倉庫から出荷オーダー通りに正しく出荷されるか、在庫が正確かなど倉庫の運営品質はビジネス上非常に重要です。
出荷するまでに多くの日数を要したり、誤った商品を送ってしまったりすると、お客様からのクレームに繋がります。
更に、在庫が正しく管理されていないと、損失を計上しなければいけなくなったり、欠品している商品を販売してしまったりという事態にもなりかねません。
品質を事前に確認するには、簡単ではないですが、実績や評判を確認する、テスト運用から始めてみる、などが有効です。
ただし、一概に大手の客先がたくさんいると言う事が信頼の証になるわけではありません。
大手(いわゆる売上の大きい客)が他にいる倉庫の場合、自社の規模が大きくないと、倉庫の作業を後回しにされて、入出荷が遅れてしまうケースが多々あります。
したがい、自社と同じくらいの規模の客先が他にいるかも非常に大事なチェックポイントになります。
6.システム

倉庫での保管だけでなく、システム整備の有無も確認ポイントの一つです。
荷主が、倉庫のシステムにログインでき、在庫、入出荷の状況、出荷した商品のトラッキングナンバー等を24時間確認できるようにしているサービスも多々あります。
これにより、荷主は在庫量を確認したり、入荷、出荷の状況を確認できたりするので、日本にいながらにして、コントロールしやすくなります。
いちいちメール等で問い合わせをしなければいけない場合には、時差もあるので余計に時間が掛かったりしてしまいますので重要なポイントです。
また、オーダー処理を自動化できるかも確認するポイントになります。
オーダー処理を自動化すれば、例えば自社のECサイトで受注があれば、自動で倉庫に出荷指示が飛ぶようになったり、倉庫の在庫が自動で自社サイトの在庫にアップデートされるというようなことも可能です。
これにより、ECサイトを管理する手間がだいぶ省く事ができます。
7. まとめ
以上、「アメリカで倉庫を手配する際の注意点」についてまとめました。
いかに良い商品を持っていたり、マーケティングが成功しても、倉庫に問題があると、余計な費用がかかったり、お客様の評価を落とす事になります。
かといって、できるだけコストをセーブして、お金は商品やマーケティングにかけたいものです。
そのため、上記の確認ポイントをぜひ参考にして頂き、倉庫拠点を選んで頂ければと思います。
トレードポータルは、ミシガン州、ニュージャージー州、フロリダ州に倉庫を用意、E-commerce 物流を得意とし、1ケースから保管、ミニマム費用なしでサービス提供しています。
システムも整備し、日本からでも在庫、入出荷状況をご確認頂けます。
もし問い合わせ、お見積り依頼があれば、こちらまでお問合せ下さい。もちろん日本語で対応致します。
現在越境EC(日本から発送)でアメリカに販売されている方々には、こちらの記事も参考にして下さい。

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