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アメリカEC市場と日米越境EC市場のトレンド


アメリカEC市場と日米越境EC市場のトレンド

アメリカのEC市場は世界最大級の規模を誇り、今もなお拡大を続けています。ここでは、世界におけるアメリカのEC市場のについて、以下の項目についてについて掘り下げてみていきましょう。


1. EC市場世界ランキング

2. アメリカEC市場規模の推移

3. アメリカECサイト:どんなECサイトが人気? 

4. アメリカと日本の越境EC規模

5. 越境ECで売れている商材




1.アメリカEC市場世界ランキング


 はじめに、世界各国のEC市場を比較すると、中国が最大で、続いてアメリカが日本と続きます。

図表1は、2022年におけるEC市場の国別の売上高です。1位は中国の1兆5350億ドルで日本の6.3倍、2位はアメリカの8750億ドルで日本の3.6倍、3位は日本の2410億ドル、4位はドイツの1480億ドルで日本の0.6倍になります。


図表1:2022年のEC市場の国別売上高

                               出典:Ecwid (*1)


一方、人口一人当たりでは、今度はアメリカが1位、日本が2位、ドイツが3位となります。

アメリカが2,623ドルで日本の1.4倍、中国は1,087ドルで日本の0.6倍、日本は1,933ドル,

ドイツ1783ドルで日本の0.9倍になります。アメリカの人口は3億人に対し、中国の人口は約14億人、日本は1.2億人なので、人口一人当たりにすると、アメリカが中国を逆転し、世界1位となります。アメリカ市場は成熟しており、一人当たりではより多くの商品、より高い商品が売れると言えるでしょう。


図表2:2022年人口一人当たりのEC市場売上高

                             出典:Ecwid (*1)


2.アメリカEC市場規模の推移


 次に、アメリカのEC市場の規模のこれまでの推移と今後を展望していきましょう。結論から述べれば、これまでのトレンド、リーマンショック時の影響を見ても、アメリカのEC市場はこれまで順調に拡大を続けており、今後も高成長が続くことが予想されます。

図表3はアメリカのEC売上高と割合を示したものです。アメリカの小売売上高全体は、緩やかなペースで右肩上がりの上昇を続けてきましたが、ECの売上高は過去10年で加速度的に上昇してきたことで、その割合も急速に高まってきています。近年ではECの割合自体は15%程度で固定されていますが、アメリカの小売売上高が拡大を続ける限り、EC市場も比例して拡大していくこととなります。コロナ禍で在宅勤務も発展する中、今後も小売売上高に占めるECの割合が減ることは想像しにくいでしょう。


図表2:アメリカのEC売上高・割合推移

                               出典:米商務省


なお、2008年のリーマンショック時も、ECの売上高はほとんど低下していないことから、今後アメリカ経済が減速したとしても、大きな被害を受けない可能性が高いと考えられます。生活必需品をECで購入するとなれば、不況でも消費は大きく落ち込まないかもしれません。むしろ、不況時に安い商品を追い求めれば、EC市場はより活性化する可能性すらあります。

実際、アメリカの調査会社が2022年10月に実施した調査によれば(*2)、インフレ対策の1つとして、71%の回答者が今後1年間の間にECへの支出を増やす見込みとの結果も出ています。深刻なインフレが進む中で、人々が「より安く」を追求するようになったことも、ECにとって追い風です。アメリカ経済の強さと、人々の消費行動の変化が相まって、アメリカのEC市場は明るい未来が待っているといえそうです。



3.アメリカECサイト:どんなECサイトが人気?


 それでは、アメリカ国内ではどのようなECサイトが人気なのでしょうか。日本国内では、ECといえばAmazonや楽天が思い浮かびますが、アメリカにおいてもAmazonの強さは圧倒的です。ただ、カテゴリーに特化した専門店、他社の出店も可能なオンラインモール型サイト(日本の楽天のようなサイト)も多数あります。


図表3:アメリカECサイトのアクセス数ランキング (2023年5月)

注:空欄はデータなし 出典:ランキング/訪問者数similarweb(*3) 業種/出店可否 当社調べ


 図表3は、アメリカのECサイトのアクセス数ランキング上位15社を示したものです。Amazonはアメリカでの人気度も圧倒的です。

続く第2位は、eBayです。eBayは個人・企業問わず、190ヶ国に商品を出品することができる、世界最大級の越境EC・ネットオークションサイトで、日本での知名度は低いですが、世界的な人気は極めて高いECサイトです。

第3位には、総合スーパーとして知られるWalmartが続きます。WalmartのシェアはAmazonの6分の1程度と見劣りしますが、同社はスーパーとしての強みを活かし、食品におけるシェアはAmazonを上回っています。

 第5位のEtsyは手作りの商材を扱うオンラインモールで、ハンドメイドのレターセット、革細工、家具などを比較的小規模の会社が多く出店しています。

 6位のHome Depotや10位のLowesはホームセンターで、DIYが盛んなお国柄を表しています。 

 14位のTEMUは中国の越境ECサイトで、価格競争力を武器に拡大。

 15位のWayfair は家具のオンラインモールとなっています。

Amazon、Walmart、Etsy、Wayfairはオンラインモール型(楽天のように、ショッピングモール上様々な店舗が出店する形式のもの)で、たくさんの企業が出店し、販売を伸ばしています。


4.アメリカと日本の越境EC規模


次に、アメリカと日本の越境ECの規模について見ていきましょう。図表4は、日本の越境ECの地域別の売上高です。こちらによれば、北米向けの越境ECの売上高は2022年には2017年時点の5倍程度まで拡大しており、日本の製品の人気が拡大している事が分かります。

特に、近年大きく伸びが加速している要因はやはり円安の進行でしょう。円安が進めば、海外の消費者にとっては日本から仕入れた商品が安く買えるということになります。最近の円安の加速は、EC事業にとっては大きなチャンスであるといえます。日銀が大規模な金融緩和政策を続ける限り、こうした円安基調も続く可能性が高く、EC事業に有利な環境は継続しやすいと考えられます。


図表4:日本の越境EC売上高(Nikkei Asiaの記事より引用)

                              出典:Nikkei Asia(*4)



5.越境ECで売れている商材


最後に、日本からアメリカの越境ECにおいて、どのような商品が人気なのか見ていきましょう。図表5は、日米の越境ECを支援するBEENOSが発表した、商品ジャンル別の売上高ランキングです。


図表5:日米越境EC商品ジャンル別売上高ランキング(2022年)


出典:BEENOS(*5)


第1位となったのは、ブランド腕時計でした。2015年ごろは日本のおむつなどの日用品がブームとなり、越境EC売上高を牽引した時代がありましたが、最近では腕時計やアクセサリーなどの高級品が、売上高の上位を占めているようです。先ほども触れたように、円安によって海外の消費者にとっては日本の商品が割安で購入できるようになっているため、高級品への需要も増していると考えられます。

 また、第2位にはトレーディングカード、第3位と第10位にはフィギュア、第4位にはテレビゲーム、8位には陶芸がランクインするなど、「クールジャパン」を象徴するような商品も多くランクインしています。こうした「日本ならでは」の商品も、海外の消費者にとっては魅力的に映るようです。

 それ以外にも、フィルムカメラ、ゴルフグッズといった趣味性の高い商品がランクインしています。日本からアメリカへの越境ECにおいては、高級品か趣味関連の商品が人気を博しやすいということがわかります。


なお、越境ECに限らない、アメリカ国内におけるECの商品ジャンル別売上高ランキングは図表6の通りとなります。特に第1位のPC・家庭用電化製品と、第2位のアパレル・アクセサリーの割合は大きく、ECにおける人気の高さが窺えます。


図表6:アメリカ 商品ジャンル別売上高ランキング(2022年)


出典:eMarketer(*6)


まとめ


以上、アメリカEC市場と日米越境ECについてまとめました。アメリカは世界2位の規模を誇り、拡大を続けています。また、越境ECでは円安の影響もあり急拡大しており、日本製品の人気も高まっています。ぜひ参考にしてください。


  • アメリカのEC市場は世界第2位の規模、人口一人当たりは世界1位。成長性も十分。

  • アメリカと日本の越境ECは、円安の影響もあり大きく拡大中

  • アメリカのECサイトでも一番人気はAmazon。

  • 専門店や他社も出店できるオンラインモール型も多数ランクイン。

  • 日本からの越境ECで売れている商材は高級品や趣味関連の商品


なお、当社トレードポータルでは、アメリカ向け越境ECに必要な、物流、EC立上げ、現地法人設立、のサポートをしております。

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*1 「Worldwide Ecommerce Revenue in 2022, by Country」


*2 「New Mirakl Survey: Consumers Demand Better Value, Convenience in Shopping Experiences」


*3 「Top Ecommerce Companies in the USA: 100 Important Brands to Watch Right Now」


*4 「Japan's cross-border e-commerce booms on cheaper yen」


*5「BEENOSが「越境ECヒットランキング2022」を発表」


*6「TOP ECOMMERCE CATEGORIES IN THE US」


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